魔法の王国コインランド 第四周 その６ 洗濯も「安心」って？（２）

「ほんと仲がいいね。それというのは、悩まないで済むのが「安心」ということ」

「そうか。普通のまとめ洗いなんかは、もちろん魔法使いのホワイトさんたちに頼むし、量が多かったり、大きな物なら両殿下にお願いするって、考える必要がない」

「それって？」

「それって～？」

　勇者は、後ろを警戒。ただどうやら気づいた感じ。

「そうか、分かりやすくて安心だ」

「ミ～（カックン発動停止）」

　警戒モードの緊迫感がヒラメキをもたらしたのか知らないが、なんとか正解にたどり着いたみたい。

「そうそう。何種類もの方がいてどなたに頼もうか一々考えずに済む。これって初めての方なんかにはとくに安心してもらえるみたいなんだ」

　確かに、容量表示がされていて、１４ｋｇと２７ｋｇと言われていたから約２倍。これだけの差があれば悩む心配も少ない。さっきも悩まず両殿下の元へ向かったわけだから。それにこれは、洗濯だけでなくて、乾燥とのバランスもあるのかも…。

「ミ～？（乾燥とも関係ありますか？）」

「ホ～」

「おっと、それはまた後でみたい」

「なになに、タスカル君。なにかオアズケをくらった。お腹減ったのかな～」

　もちろん相手にせず…。ただ首を２～３回まわして、いつでもジャンプ頭突きいけるって見せつけましたけど。

「これ以外にも、ホワイトさんたちから色々教えてもらってるはずだね」

「そっか、たくさん洗えて安心というのもあった」

「お～、私の言ったことちゃんと覚えてた。勇者様すご～い」

「ミ～（調子に乗るからやめてあげて）」

　まぁ、ジェーンがそう言いたい気持ちはわからなくないけど。