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魔法の王国コインランド 第四周 その16 そうだったのか(!!)


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「ごめんなさいね。あなたなら分かると思うけど、私たちも魔法使いの一族なの」

「ミ~。ミ~~、ミ~~(そうですか。ワタシも最近教えられたばかりですけど、確かにワタシの家もそういうことみたいです)」

 魔法使いのマシロさんが、真白家のワタシをこの世界に呼び出した。とりあえずここまでは了解。

「この世界では、あなた方の世界でなにか困ったことがあると、分かるときがあるんです。今回も、それを知って、あなたをこの世界にお連れしたんです」

「ミ、ミ~(えっと、ちょっと分かりません)」

「おばあちゃん。さすがに、はしょり過ぎ」

 マコさんがすかさずフォロー。色んな情報が一気に来すぎてちょっと理解が追いつかない。


「そうですね。では、それは置いといて。いらしてからのことを先にお話ししましょう。その方が分かりやすかもしれないので」

「ミー。ミ~~(分かりました。順番に謎を追って頂いた方がいいかもしれません)」

「あなたの世界から、この洗濯桶、本当は水を張った魔法陣で呼び出しました」

 マシロおばあさんは、そう言うと、いつもワタシが洗濯をしていたらしい桶を指差した。

「ミ?ミ?ミ、ミ~…(え?この桶?てゆーか、ここはいったい…)」

「そっか。そうですね。ここは私たちの家です」

「ミ。ミ~…(なんと。そこから始まってる…)」

「そうです。テンチョーさんは通いで」

「ミー、ミ~?(通いって、あなたは一体誰?)」

 思わず首を回して聞いてみた。近っ!

「マリさん。近いって。そう、ごめんね。マシロ師匠から頼まれたら、是非もなし、って感じで」

「ミ~。ミー?ミ~?(またまた新しい概念。マシロ師匠?それに言葉分かるの?)」

「マリさん、マリさん落ち着いて。もう、テンチョーさんも。説明するから」

「師匠、すいません。お願いします」

「ミ、ミ、ミ~(なんか、ちょっと、おもしろくないです)」

 みんなワタシの言葉が分かっていて、あんな感じだったなら…。アライグマにされて、騙されて…。なんかもう、って感じ。

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