魔法の王国コインランド 第四周 その16 そうだったのか(!!)
- 麻呂明弘
- 2021年9月15日
- 読了時間: 2分

「ごめんなさいね。あなたなら分かると思うけど、私たちも魔法使いの一族なの」
「ミ~。ミ~~、ミ~~(そうですか。ワタシも最近教えられたばかりですけど、確かにワタシの家もそういうことみたいです)」
魔法使いのマシロさんが、真白家のワタシをこの世界に呼び出した。とりあえずここまでは了解。
「この世界では、あなた方の世界でなにか困ったことがあると、分かるときがあるんです。今回も、それを知って、あなたをこの世界にお連れしたんです」
「ミ、ミ~(えっと、ちょっと分かりません)」
「おばあちゃん。さすがに、はしょり過ぎ」
マコさんがすかさずフォロー。色んな情報が一気に来すぎてちょっと理解が追いつかない。
「そうですね。では、それは置いといて。いらしてからのことを先にお話ししましょう。その方が分かりやすかもしれないので」
「ミー。ミ~~(分かりました。順番に謎を追って頂いた方がいいかもしれません)」
「あなたの世界から、この洗濯桶、本当は水を張った魔法陣で呼び出しました」
マシロおばあさんは、そう言うと、いつもワタシが洗濯をしていたらしい桶を指差した。
「ミ?ミ?ミ、ミ~…(え?この桶?てゆーか、ここはいったい…)」
「そっか。そうですね。ここは私たちの家です」
「ミ。ミ~…(なんと。そこから始まってる…)」
「そうです。テンチョーさんは通いで」
「ミー、ミ~?(通いって、あなたは一体誰?)」
思わず首を回して聞いてみた。近っ!
「マリさん。近いって。そう、ごめんね。マシロ師匠から頼まれたら、是非もなし、って感じで」
「ミ~。ミー?ミ~?(またまた新しい概念。マシロ師匠?それに言葉分かるの?)」
「マリさん、マリさん落ち着いて。もう、テンチョーさんも。説明するから」
「師匠、すいません。お願いします」
「ミ、ミ、ミ~(なんか、ちょっと、おもしろくないです)」
みんなワタシの言葉が分かっていて、あんな感じだったなら…。アライグマにされて、騙されて…。なんかもう、って感じ。
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