魔法の王国コインランド 第四周 その16 そうだったのか(!)
- 麻呂明弘
- 2021年9月14日
- 読了時間: 2分

「ミ?ミ、ミ、ミ?(ン?ン、ン、ン?)」
「タスカル君、どうかした?」
う~ん、おかしい。今日は眠くならない。確かに、ホットさんの飲み物を飲んでなかったけど…。
そう言えば、いつも飲む前に勇者がフタを開けて渡してくれてた…。なんかキナ臭い…?
「さあ、着いた、着いた」
結局、眠らないうちに、家に戻ってきてしまった。どうなるの、ワタシ…。
「さあ、タスカル君。着いたよ」
ワタシの横の車のドアが、外側から開けられた。そこには…。
「ミ、ミ?(マ、マコさん?)」
「なんかゴメン。待ってたよ~」
マコさんはそう言うと、ワタシを抱きかかえ外に連れ出す。そして…マシロのおばあさんとおかあさんも並んで待っていた!
「テンチョーさん。色々お世話さまでした」
「母がムリなことをお願いして。でも、本当に助かりました」
「ミ、ミ~(な、何が起こってるの~)」
マコさんに、いつもの洗い桶の前に降ろされると、マシロさんたち3人と、勇者が前で囲むように見おろしている。
「う~ん、ちょっと説明しづらいかな。ちょっと失礼」
勇者はそう言うと、ワタシを抱きかかえてマシロさんたちと目線を合わせてくれた。
「タスカル君、いや…マリさんかな。本当に大変なお役目をお願いして、ごめんなさいね」
「ミ?ミ~?(え?ワタシのこと知ってる?)」
マシロのおばあさんが、真顔で話しかけてきた。ワタシがマリって知ってるということは…。
「もちろん、知ってるというか…。だって、私があなたをここへ呼んできたんですから」
「ミ~。ミ、ミ~~?(何が起こってるの~。そもそも、ワタシの言葉が分かってるってことですか?)」
もう、何が何やら。ワタシがマシロさんに呼ばれてきた?しかも言葉も分かっていた?じゃあ今までのあれやこれはいったい…。

























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