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魔法の王国コインランド 第四周 その16 そうだったのか(!)


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「ミ?ミ、ミ、ミ?(ン?ン、ン、ン?)」

「タスカル君、どうかした?」

 う~ん、おかしい。今日は眠くならない。確かに、ホットさんの飲み物を飲んでなかったけど…。

 そう言えば、いつも飲む前に勇者がフタを開けて渡してくれてた…。なんかキナ臭い…?


「さあ、着いた、着いた」

 結局、眠らないうちに、家に戻ってきてしまった。どうなるの、ワタシ…。

「さあ、タスカル君。着いたよ」

 ワタシの横の車のドアが、外側から開けられた。そこには…。

「ミ、ミ?(マ、マコさん?)」

「なんかゴメン。待ってたよ~」

 マコさんはそう言うと、ワタシを抱きかかえ外に連れ出す。そして…マシロのおばあさんとおかあさんも並んで待っていた!

「テンチョーさん。色々お世話さまでした」

「母がムリなことをお願いして。でも、本当に助かりました」

「ミ、ミ~(な、何が起こってるの~)」

 マコさんに、いつもの洗い桶の前に降ろされると、マシロさんたち3人と、勇者が前で囲むように見おろしている。

「う~ん、ちょっと説明しづらいかな。ちょっと失礼」

 勇者はそう言うと、ワタシを抱きかかえてマシロさんたちと目線を合わせてくれた。


「タスカル君、いや…マリさんかな。本当に大変なお役目をお願いして、ごめんなさいね」

「ミ?ミ~?(え?ワタシのこと知ってる?)」

 マシロのおばあさんが、真顔で話しかけてきた。ワタシがマリって知ってるということは…。

「もちろん、知ってるというか…。だって、私があなたをここへ呼んできたんですから」

「ミ~。ミ、ミ~~?(何が起こってるの~。そもそも、ワタシの言葉が分かってるってことですか?)」

 もう、何が何やら。ワタシがマシロさんに呼ばれてきた?しかも言葉も分かっていた?じゃあ今までのあれやこれはいったい…。

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