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魔法の王国コインランド 第四周 その6 洗濯も「安心」って?(1)


「ホ~」

「もちろん、それだけじゃない。次はホワイトさんたちで洗濯のおさらいかな」

「ミ~。ミ~(ホワイトさんか。レッツゴー)」

 なんとなく、普通の魔法使い二人には親近感が。洗濯専門という共通点?があるからか…知らんけど。

 とにかく、身体は先に、左方向へと走り始めていた。

「もう、タスカル君。なんなの~」

「なんか、タスカル君イキイキしてるね。イイ感じ」

「ホ~」


「ミ、ミ、ミ(ジョンさん、ジェーンさん、こんにちは)」

「アレ~、珍しい取り合わせ」

「タスカル君。お久しぶりです。それに、勇者様や、バケツ君たちも」

 ジョンとジェーンのホワイト兄妹は、相変わらず親しげに迎えてくれた。

 ジョンはちょうど洗濯が終わった感じで、知らない住人がワゴンさんに洗濯物を取り出していた。

「ジョンさんありがとう」

 住人の方が挨拶して王子たちの方へ向かった。お祭り時期だからか、最近はいろんな住人を見かける。前はジョンもうたた寝してたのに、最近は忙しそう。


「えっと、今日は衣替えで量が多かったのでキャサリン殿下に洗濯をお願いしたんです」

 勇者はちょっと気まずそうにしている。

「そうなんだ~。へ~」

 ジェーンは相変わらず遠慮ないツッコミ。

「まぁまぁ、たぶんみなさんが一緒ということは、賢者様の何かお考えがあるんでしょう」

 すかさずのフォロー。さすがジョンの心配りね。

「ホ~」

「そうそう。勇者様は、今日どなたに洗濯してもらおうかと悩んだ?」

「あ~、そういえば今日はもうこの量なので両殿下一択でした。タスカル君も一直線でしたし」

「それだね」

「それか」

「ミ~(どれかな)」

「うわっと…」

 仕方なく勇者の後ろから新技、ひざカックンをお見舞いしてあげた。ジャンプ頭突きよりマイルドだけど、ちょっと加減が難しいのよね。

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