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魔法の王国コインランド 第四周 その3 マシロおばあさん…自由の秘密?


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「そういえば、今日はおばあさんと一緒じゃないんだね」

「そう。おばあちゃんは今日も踊りなんです」

 動き始めた両殿下のドラムを見ているマコさんに、勇者が話しかけた。

「勇者様とタスカル君は、よくおばあちゃんと会われるみたいですね」

「ミ、ミ~?(そうそう、それってなんで?)」

「そうか、タスカル君、今日も会いたいのか」

 まあ通じないから仕方ないけど。


「おばあちゃんは、前はそんなに踊りに行ったりしてなかったんですけど」

「それはまさに、この魔法の王国のおかげみたいですね」

「そうなんですか。そういえばこの前お会いしたときも、ずいぶん自由でした」

「自由か!ですね」

「そうそう。急に踊りだしたり。いつも楽しそうな感じです」

「やっぱり、時間や気持ちに余裕ができたのが大きいかもしれませんね。この魔法の王国のことを知ってからは、とにかく頼りにしてるみたいです」

「そうそう、それから旅行にもおじいちゃんと行くようになったみたいだし」

「元気すぎるのもどうかと思いますけど、ね」

「ぜんぜんいいじゃないですか。そうだよな、タスカル君」

「ミ~(なんでこっちに)」

 このやり取りをしながら、最後にワタシにふってくるって。意味ありげな勇者のうなずきがちょっと気になる。確かに、知らなくても大丈夫だけど、知ってた方がもっと大丈夫なのかもしれない。


「ではグリーンコーナーへご一緒に」

「あ、そうか。ちょっと寄るところがあるので、後で行きます」

「ミ?ミ?(ン?どこへ?)」

「タスカル君またあとで…」

 マシロさんとマコさんはグリーンコーナーの方へ歩いて行った。それにしても、寄るところ?

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