魔法の王国コインランド 第四周 その3 マシロおばあさん…自由の秘密?
- 麻呂明弘
- 2021年8月10日
- 読了時間: 2分

「そういえば、今日はおばあさんと一緒じゃないんだね」
「そう。おばあちゃんは今日も踊りなんです」
動き始めた両殿下のドラムを見ているマコさんに、勇者が話しかけた。
「勇者様とタスカル君は、よくおばあちゃんと会われるみたいですね」
「ミ、ミ~?(そうそう、それってなんで?)」
「そうか、タスカル君、今日も会いたいのか」
まあ通じないから仕方ないけど。
「おばあちゃんは、前はそんなに踊りに行ったりしてなかったんですけど」
「それはまさに、この魔法の王国のおかげみたいですね」
「そうなんですか。そういえばこの前お会いしたときも、ずいぶん自由でした」
「自由か!ですね」
「そうそう。急に踊りだしたり。いつも楽しそうな感じです」
「やっぱり、時間や気持ちに余裕ができたのが大きいかもしれませんね。この魔法の王国のことを知ってからは、とにかく頼りにしてるみたいです」
「そうそう、それから旅行にもおじいちゃんと行くようになったみたいだし」
「元気すぎるのもどうかと思いますけど、ね」
「ぜんぜんいいじゃないですか。そうだよな、タスカル君」
「ミ~(なんでこっちに)」
このやり取りをしながら、最後にワタシにふってくるって。意味ありげな勇者のうなずきがちょっと気になる。確かに、知らなくても大丈夫だけど、知ってた方がもっと大丈夫なのかもしれない。
「ではグリーンコーナーへご一緒に」
「あ、そうか。ちょっと寄るところがあるので、後で行きます」
「ミ?ミ?(ン?どこへ?)」
「タスカル君またあとで…」
マシロさんとマコさんはグリーンコーナーの方へ歩いて行った。それにしても、寄るところ?

























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