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魔法の王国コインランド 第三周 その8 いつものマシロさん



「とゆーことで、無事魔法の王国も免許皆伝ですね」

 さっそく調子に乗る勇者。まったく。

「は、はあ。特に免許はないけど。あっても…」

「ホ~」

「まだまだじゃな、だって」

「また、また、また~」

 賢者様は、バケツ君に言づてると、先にグリーンコーナーの奥へと飛び去って行った。

「ただ、ずいぶんお喜びだったみたい。ホ~の感じが」

「もう、賢者様ったら、照れ屋さん」

 アライグマの耳でも、少し違いが感じられた…気もする。このお調子がなかったら、もっと褒めてもらえたかも。体質なので、まっ仕方ない。


「おっと、ちょうど終了の音だ。さすが賢者様。時間ピッタリ」

「ミ~、ミ~。ミ~(早く行かないと、べスがお待ちよ。バケツ君ありがとう)」

 終わったらすぐ行くのが魔法の王国マナーらしいので、バケツ君に挨拶し先に駆けだす。勇者とマコさんも、バケツ君に挨拶し、早足でついてきた。

「ミ~(あれは)」

 エリザベス殿下に近づくと、いつもの後ろ姿が。やっぱりか~。マシロおばあさん。出たがり?

「あら、タスカル君。それに、勇者様にマコまで」

「こんにちは、マシロさん。よくお会いしますね」

「おばあちゃん、今日はおまかせ魔法なの?」

「そうね。今日は踊りのお稽古だったから疲れちゃって、おまかせテヘペロ」

「ミ~?ミ~~…(こんなキャラだった?そういえばうちのおばあちゃんも…)」

「もう、おばあちゃん、自由ね」

「そうなのよ。自由ですけど、なにか」

「自由といえば、この前は旅行に行っていらしたようですね」

「あら、勇者様よく覚えてらっしゃって。もしかして私のこと…」

「もう、おばあちゃん、なに言っちゃってんの」

「だって、私あれだから。そう、自由か」

「ミ~(自分で言っちゃったよ)」

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