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魔法の王国コインランド 第三周 その7 王国の秘密(6)


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「そっか、確かにコンパクトで使いやすいような位置や動線。自然だから逆に気がつかなかったのか」

「ということで、めでたく正解したので、出口へどうぞ」

「え~、なんか賞品があるんじゃなくて、出口~。まだ洗濯終わってないし~」

「ミ、ミ~(え~い、うっとーしい)」

「まぁまぁ。じゃあ賢者様お願いします」

「ホ~」

 バケツ君を足でつかんで飛び立った賢者福朗様は、出口というか入口の扉に向かって飛んで行った。

「ミ~(じゃあいこっか)」

「わかった、わかった」

 モジモジしている勇者にかまっていられない。さっさとテーブルから飛び降り、後を追う。

 勇者も、しぶしぶついてきた。


「ということで、入口を背に立ってみて」

 賢者様から降ろしてもらったバケツ君は、追いついてきたワタシたちに向かって言った。

「はいはい」

 連れ回されて口を尖らせ気味の勇者。わかりやす。

「で、これが次の秘密」

「秘密の…王国?」

「ミ~(勇者が壊れた)」

 急に王国を見渡すように言われ、限界突破したみたい。

「ホ~」

「さすがにヒントが必要みたいだね。左と右というのがポイント」

「ミー、ミ~(かえってこい、勇者)」

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