魔法の王国コインランド 第三周 その7 王国の秘密(6)
- 麻呂明弘
- 2021年7月27日
- 読了時間: 1分

「そっか、確かにコンパクトで使いやすいような位置や動線。自然だから逆に気がつかなかったのか」
「ということで、めでたく正解したので、出口へどうぞ」
「え~、なんか賞品があるんじゃなくて、出口~。まだ洗濯終わってないし~」
「ミ、ミ~(え~い、うっとーしい)」
「まぁまぁ。じゃあ賢者様お願いします」
「ホ~」
バケツ君を足でつかんで飛び立った賢者福朗様は、出口というか入口の扉に向かって飛んで行った。
「ミ~(じゃあいこっか)」
「わかった、わかった」
モジモジしている勇者にかまっていられない。さっさとテーブルから飛び降り、後を追う。
勇者も、しぶしぶついてきた。
「ということで、入口を背に立ってみて」
賢者様から降ろしてもらったバケツ君は、追いついてきたワタシたちに向かって言った。
「はいはい」
連れ回されて口を尖らせ気味の勇者。わかりやす。
「で、これが次の秘密」
「秘密の…王国?」
「ミ~(勇者が壊れた)」
急に王国を見渡すように言われ、限界突破したみたい。
「ホ~」
「さすがにヒントが必要みたいだね。左と右というのがポイント」
「ミー、ミ~(かえってこい、勇者)」

























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