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魔法の王国コインランド 第三周 その7 王国の秘密(2)


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「まあ、仕方ない。というか、賢者ジョークだって」

「おう。それは助かりました。もう、賢者様ったらお冗句」

「勇者様。話が進みませんから」

 よかった。ワタシ以外に突っ込んでくれる人がいた。マコさん、サンキュ。

「すいません。秘密には目がないもので。それで、王国には一体どういう秘密が…」

「ミ~(なにか視線を感じる)」

 どうやら、後ろの方で、国王陛下と王妃様がジッと聞き耳を立てているみたい…。まあ、王国の秘密を明かすというんだから、ちょっと気になるでしょうね。


「ホ~」

「両陛下、ご安心を。ヤバイけど、ヤバクない話なので」

「ミ~(やっぱりヤバいのか)」

 バケツ君はワタシたちの後ろの両陛下に向かって手を振って話しかけた。

「で、賢者様によると、この魔法の王国で洗濯や乾燥をした感じを先に聞いて欲しい、と」

「へ?ご本人たちの前で?」

「ミ~(何か都合が悪いのかって)」

 本当にこの勇者、めんどくさい。話を進めて、ねえマコさん。

「もうもう、勇者様。何か聞かれて困ることでも?」

「もちろん、ありませんとも」

「ミ~(やっぱりか)」

「いいですか?どういう感じだったか」

「そうですねぇ。とにかく洗濯は自分の家で地道に頻繁にやるものという感覚だったので、とにかく助かる感じで」

「で、実際に洗濯をしたり乾燥したりの中でこれは不便だなということがあった?」

「いえ、特に」

「ホ~」

「なるほど。そこに秘密があるみたい」

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