魔法の王国コインランド 第三周 その7 王国の秘密(1)
- 麻呂明弘
- 2021年7月19日
- 読了時間: 1分

「ミ、ミ~(あれは確か、妖精のバケツ君)」
「なんだあ。オケツ…いや、バケツ君?妖精の。お久しぶり~」
「あれ?ホワイトテーブルにも降りてきた。こんにちは賢者様」
「ホ~」
勇者とマコさんは、それぞれバケツ君と賢者福朗さんに挨拶しているみたい。ここからじゃあ賢者様は見えないけど。
「え~、今日はどうして?いつもはグリーンコーナーでお話ししてるのに」
マコさんは、しゃがみこむと、ヒザを抱えてバケツ君に話しかけた。賢者とは直接話しができないから、どうやらバケツ君がマコさんの話し相手になってるみたい。
「え~っと、ちょっと話が遠いので、テーブルにお願い」
20cmくらいのバケツ君は、首もない。見上げるのは確かに大変そう。
「あ、そうか、わかった。タスカル君も、ね」
マコさんはそう言うと、バケツ君をテーブルに腰掛けさせ、ワタシをまた抱き上げた。
「ホ~」
「ありがとう」
「いえいえ、で、今日はどうして」
「それが、賢者様が何かここで…というか、勇者様とタスカル君にこの王国の秘密を、どうしても伝えたいようなので」
「な、なんですと。王国の秘密。そ、それは、ヤバイネタ、ってことですか、旦那」
「ミ~(どこの旦那だよ)」
勇者の軽口炸裂で、なにやらまずい雰囲気が…。
「ホ~」
「やっぱりやめるみたい」
「え~、すいません、すいません。もう、この口が」
「ミー、ミ~(許してください、病気なので)」
「ホ~」

























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