魔法の王国コインランド 第三周 その5 マシロ家の母
- 麻呂明弘
- 2021年7月8日
- 読了時間: 2分

「あ、アライグマさん。また会った~」
大事な話を聞いて、なんとなく余韻を感じながらいると、後ろから聞きなれた声が。もしかしてまた…。この展開も何度もループ。これって意味がある…?
「あ、勇者様も。そうそう、今日は母と一緒に来たんです」
「ミ?(母?)」
体を回して見上げると、やっぱり。身なりは中世的なんだけど、どうみても顔はうちのお母さん…が、マコさんの後ろを歩いてきた。う~ん、なんだろうこの展開。
「お母様ですか。私は勇者テンチョーと申します」
「ああ、お聞きしています。妖魔バイウを倒すとかおっしゃっていた」
「あ、そうか。妖魔倒すんだった」
「ミ~(いまさらか~)」
「そうですか。それでは、今回は魔人タイフー退治ということですね」
「な、なんと。お分かりですか。それは素晴らしい」
「何、今度は魔人?」
やっぱりこれもマコさんには初耳みたい。
「そうね。これも言い伝え。この大荒れの天気の原因は、タイフーっていう魔人が暴れているからっていう」
「え~、マジで~」
「そう、マジで~」
「ミ~(キモっ)」
勇者は、マコさんの口マネ。やめてキモイから。
「確かに、このタイフーは困った感じですね。ようやく少し収まってきたので、たまっていた洗濯物を持ってきたんです」
「そうですか~。洗濯どころではなかったですからね」
「そう。それに、明日も忙しくてこんな時間だから、おまかせ魔法にお願いしにきたんです」
思っていたけど、こうやって来たいときに来て、いつでもお願いできるんだからホントにありがたい。というか、24時間って、王国のみなさん。ちゃんと寝てる?

























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