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魔法の王国コインランド 第二周 その15 乾燥の温度設定は?



「ははは、勇者様。温度設定は、普通の衣類なら、高温で大丈夫ですよ」

「え?私何にしようとしてました?あ、中温か…。そう言えば高温が78℃、中温63℃、低温48℃って教えてもらってた」

「ミ。ミー。ミ~(驚愕。学習してた。しかも数字に強っ)」

「すご~い。ちゃんと覚えてる。そう、デリケートなものでなければ、高温で良く乾くんだ」

 この前一緒に教えてくれたフツカ王子も驚いたみたい。

「もう、当たり前じゃないですか、勇者ですよ、勇者。じゃあ高温で、スタート、えい!」

 なんだか、この展開…ちょっとヤバイ感じがするんだけど…。


「アレ~、ボクの方が回ってる…」

 確かに、洗濯物が入っているイッピ王子ではなく、下のフツカ王子のお腹のドラムが回転を始めてる。

「あ、ちょ、待って。間違えた。下の方のボタンを押しちゃった」

「ア~、それなら…」

「大丈夫ですって。もう一度400円を入れて、高温にして、上のボタンを、えい!」

「ア~、だから~」

「ミー、ミ~…(当然だけど、両方回ってる…)」

「あぁ、もう。やっちゃった。勇者様…」

「や~っちゃったーやっちゃった」

「いやんいやんじゃんじゃん」

「ミ~(やっぱりか~)」

 突然の大合唱に、勇者はフリーズし、顔にニコニコが張り付いている。


「ボクたちは、間違ったときでも、お腹のドアを開ければ回転は止まるんだ」

「そう、だから、間違って下を回してしまったら、いったん扉を開けて止め、イッピに入っていた洗濯物をフツカに移し替えてまた扉を閉めればオッケーだったのさ」

「ミ~(なるほど~)」

 ミッカ王子にヨッカ王子、よってたかって親切に説明してくれた。日頃はうるさいくらいの兄弟だけど、こういう時の説明は、補足し合って助かるみたい。

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