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魔法の王国コインランド 第一周 その8 謎の乾燥王子(2)


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「驚かせたみたいで、ごめんなさい。みんなも、ほら」

「ゴメン」

「メンゴ」

「ソーリー」

「ひげソーリー」

「ジョリジョーリーじゃんじゃん」

「ミ~(小学生か)」

「そうなんです。まだこどもですいません」

 相変わらず上下左右から声が重なり合っているけど、それなりにまとまりも。

 どうやら、最初に声をかけた左上の子?が、まとめ役?になってくれてる感じ。


「もう、そんな、大丈夫だよ。僕は勇者テンチョー。そしてタスカル君。で、君たちは?」

 勇者は、こどもと聞いて急に持ち直したようだ。どうなの、それ。

「ぼくたちは、6つ子。ドライヤ王国の王子です」

「お、王子ぃ。とゆーと、あの王子」

「ミー(あのって、何)」

「あのが何かは分かりませんが、両親はドライヤ国王のアーサーとアンです」

「国王の息子さん…」

「ミ~~~(だから王子だってゆうとるやないの)」

 勇者は混乱の極み。なるほど、6つ子ということは、一人ずつ肩車している感じ。ただ2人は一体化している。これがキャスの言っていた、面白いものね。たぶん。


「ぼくは長男のイッピで、下がフツカ、真ん中の上がミッカ、その下がヨッカ、右上がイツカで…」

「ボクが末っ子のムイカじゃんじゃん」

 かぶせるように右下から声が聞こえた。

「すいません。自分で終わりってことで、じゃんじゃん言いたがりなんです」

「大丈夫でございます。もっとじゃんじゃん、おっしゃってください」

 あ~あ、やっぱりオヤジギャグで返しちゃった。じゃんじゃん。

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