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魔法の王国コインランド 第一周 その7 おまかせ魔法(2)


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「お、おまかせですか?それはもう、楽過ぎて鼻血が出そうです」

「ミ~?(特異体質?)」

「それは、それは、大変です。すぐにまた洗わないと。フッフッフ」

 本気なのかなんなのか、さすがの切り返し。それにしてもこれはおそらく、全自動の洗濯乾燥機と言われているのと同じ。ただ家庭用のはもっともっと時間がかかるし容量も少ないと聞いていたから、何日分の洗濯物が1時間で干さずに終わってしまうなんて。確かに楽過ぎ。鼻血は出ないけど。

「でもそんなコンビネーションなら、とてもお高いのではないですか」

「そうですね。1000円です」

「いやもう。逆に鼻血ブーです。助かります。な、タスカル君」

「ミ~~(ダジャレのダシに使うんやない~)」

 でも実際、全部で1時間ということは、乾燥だけでも40分。それならやっぱり助かる。


「ただ、この魔法にも困ったことがあるんです」

「そうですか。パーフェクトだと思いましたが」

「ミ~(そうそう)」

「実は、まかせっきりで安心されるのか、洗濯物をなかなか取りに来てくれない時があるんです。次の人にそれをワゴンに取り出してもらうのが、本当に心苦しくて」

「せっかく頑張って終わらせたんだから、早めに取りに来てくれるとうれしいのよ」

 姉リズも、やっぱりご自分の仕事に誇りをもっていらっしゃるんだ。なんか安心。


「それで、魔王アクテンコーの呪いでしたね。では、右後ろの道をまっすぐお進みください。国王に会う前に、ちょっと面白いものが待っていますから」

「なんですか、その思わせぶりはぁ」

「ミ、ミ~~(だから、また腰振るんやない~)」

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