魔法の王国コインランド 第四周 その12 王国のキレイの秘密?
- 麻呂明弘
- 2021年9月7日
- 読了時間: 2分

「おや。そろそろ終わられたんではないですか」
「そっか、ヨッカ王子は20分だった。国王陛下、お待たせしてはいけないので、ちょっと行ってきます」
ウ~ン、これはジャンプ頭突きにカックン技も完全に封印された。なんとなくさびしい感じ…。
でも、ちょっと気になることも。いつも床を歩いているんだけど、なんかキレイなのよね~。
「ミ~(国王陛下。この王国はいつも気にならないくらいキレイな感じなのですが…)」
「そうですか。それはありがとうございます。もう、それはせっかく来て頂いたからには、快適に過ごしてもらいたいと思いますから」
「ミ、ミ~~…(でも、自然にキレイにはならないといいますか…)」
「それはそうですよ。だっていつも…」
「あ~、王妃。それはもちろん、お願いしているから、お掃除してくれる方に、毎日2回」
「そうそう。ホントいつも助かっているんですよ。私たちのお腹に溜まったホコリなんかもキレイにしてもらって」
「ミ~(そうなんですか。やっぱり。それなら納得です)」
「タスカル君、勇者様がお待ちでは?」
「ミ。ミ~(そうでした。ではまた)」
う~ん、なんとなく、ちょっとモヤモヤ。でも、王子様ともお話ししたいから、仕方ない、戻ろうか。
見ると勇者はモタモタ。ちょうど王子様のところへ着いたところみたい。
「ヨッカ王子お待たせしました」
「勇者様、大丈夫。今終わったところだから。呪いは始まってないよ」
「おっと、セーフか。ただ、リンクルは温かいうちにまた撹拌してくれるから、なんとなくお得な感じもするんですよね」
「もう、それって常連さんの裏ワザだから。シー」
「ミ~~…(王子とのかけあいもこなれてきてる…)」
「結構テーブルも一杯だったけど、今は畳めそうですね」
勇者はヨッカ王子から取り出した洗濯物をテーブルの上に積み上げると、手際よく畳んでいく。
別人なので、まさにテンチョーよりも勇者がピッタリな感じに。くやしい感じだけど、安心感も…。

























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