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魔法の王国コインランド 第四周 その12 王国のキレイの秘密?


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「おや。そろそろ終わられたんではないですか」

「そっか、ヨッカ王子は20分だった。国王陛下、お待たせしてはいけないので、ちょっと行ってきます」

 ウ~ン、これはジャンプ頭突きにカックン技も完全に封印された。なんとなくさびしい感じ…。

 でも、ちょっと気になることも。いつも床を歩いているんだけど、なんかキレイなのよね~。


「ミ~(国王陛下。この王国はいつも気にならないくらいキレイな感じなのですが…)」

「そうですか。それはありがとうございます。もう、それはせっかく来て頂いたからには、快適に過ごしてもらいたいと思いますから」

「ミ、ミ~~…(でも、自然にキレイにはならないといいますか…)」

「それはそうですよ。だっていつも…」

「あ~、王妃。それはもちろん、お願いしているから、お掃除してくれる方に、毎日2回」

「そうそう。ホントいつも助かっているんですよ。私たちのお腹に溜まったホコリなんかもキレイにしてもらって」

「ミ~(そうなんですか。やっぱり。それなら納得です)」

「タスカル君、勇者様がお待ちでは?」

「ミ。ミ~(そうでした。ではまた)」

 う~ん、なんとなく、ちょっとモヤモヤ。でも、王子様ともお話ししたいから、仕方ない、戻ろうか。

 見ると勇者はモタモタ。ちょうど王子様のところへ着いたところみたい。


「ヨッカ王子お待たせしました」

「勇者様、大丈夫。今終わったところだから。呪いは始まってないよ」

「おっと、セーフか。ただ、リンクルは温かいうちにまた撹拌してくれるから、なんとなくお得な感じもするんですよね」

「もう、それって常連さんの裏ワザだから。シー」

「ミ~~…(王子とのかけあいもこなれてきてる…)」

「結構テーブルも一杯だったけど、今は畳めそうですね」

 勇者はヨッカ王子から取り出した洗濯物をテーブルの上に積み上げると、手際よく畳んでいく。

 別人なので、まさにテンチョーよりも勇者がピッタリな感じに。くやしい感じだけど、安心感も…。

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