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魔法の王国コインランド 第四周 その11 乾燥でもエコエコ魔法?(2)


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「そうです。いわゆる廃熱をなるべく逃がさず、できるだけ少ない力で二酸化炭素の排出も抑えるということなんです」

「に、にさんか…」

「ま、まあ。環境にやさしい、ということですね」

 なるほど。勇者にはちょっとついていけない部分だろうけど、熱をムダにしなければ少ないエネルギーで乾燥できるから、結果としてエコにつながる、ということみたいね。


「それと先ほどは、マシロさんが、敷き布団で途中裏返してましたけど、何かお気づきですか」

「あぁ、もうそれは。これはワザだなと」

「ミ?(へっ?)」

「さすがですね」

「もう、何度も言わせないでください、国王陛下。勇者ですから」

「ミ~?(ワタシが置いていかれてる?)」

「確かに、乾燥の舞いを途中で止めさせて頂くのは心苦しいですが、急ぎのときは途中で止め、ほぐして再開…ワザですね」

「ミ~(そっか。さっきの途中でひっくり返すワザ…)」

 確かに、乾燥の舞いでほぐれるわけだけど、完璧でもない。それを途中止めさせて頂いて、手でほぐせば、もっと早く乾くのか…。そんなこと気づかなかった。

「さっき見させて頂いて、途中で扉を開けてもいいんだ、と感心しましたし」

 そうそう。ホワイト兄妹や、リズとキャス両殿下は扉を開けることはできない感じだった。でも、王妃様は開けられる。ということは国王陛下はもちろん、王子さまたちも。色々分かってたつもりだけど、まだまだ裏ワザってあるのね。

「う~ん。勇者様、失礼ですが、別人ですか?」

 やっぱり国王陛下も驚く別人っぷりよね。

「もう。だから~。それに、再開のときには、もう一度スタートボタンを押すってことも、チェックしましたから」

 もう、断言できる。別人です。誰ですか?

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