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魔法の王国コインランド 第一周 その4 謎の洗濯魔法使い(2)


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「ハッハッハ。そんな驚かなくても。あなたは…」

「ミー?ミー?ミ…(エ?言葉わかるの?ワタシは…)」

「もう、タスカル君。いきなりお聞きするなんて失礼ですよ。で、お二人はどんなお力を」

 ビビリに限って、振り切れると逆に大胆になるみたい。それにしても、なんとなくテンチョーに色々遮られる感じが…。

「400円で、何日分の洗濯も20分で終わらせます」

 兄ジョンの言葉は誇りに満ちている。ただ、それはまさにびっくり。

「ミ~、ミ、ミ~(エ~、この国の単位、円と分なんだ~)」

「もう、感心するとこ、そこ?タスカル君」

 いやもう、それは。確かに魔法が400円というのがもうあれだし、ああもう。

 それにしても、くだけた感じのジェーンも、やっぱり言葉がわかるみたい。

 あとはさっきみたあの形。家の洗濯機の洗濯槽に似てる。たぶん話に聞くドラム型の洗濯機というやつね。

「お二人とも、あの手間のかかる洗濯、しかも何日分をたった20分で」

 確かに、感心するところはそこ。それにしてもアライグマがどのくらい洗濯できるかわからないけど、家の洗濯機では20分どころか、30分でも全然終わらなかった感じがする…。

「では、どうやってそんなことが可能なのか。この謎、勇者様おわかりですか?」

「もう、そんなこと。それは、魔法だから!」

 ドヤ顔の勇者は、したり顔でこっちにアピールしている。まったくシンプルライフか。

「なるほど~さすがのお答え。感服しました」

 どうやら、この兄妹、とってもいい人?みたい。

 それにしてもこの調子に乗ったドヤ顔勇者。荒い鼻息を吹き付けるから、アライグマの顔毛がなびいてるじゃないの。えぃい、うっとーしい。

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